株式会社シベスピ 従業員ブログ

シベスピの社員ブログ。技術・想い・経験沢山書いていきます!

頭の体操

お久しぶりです。
武田です。

今年の梅雨はなんとも梅雨らしからぬ時期でしたね。
今回は頭の体操ということで、思考実験をご紹介したいと思います。
雨が多く、家の中にいる時間が長くなるこの季節に、答えのない問題について思いを巡らせてはいかがでしょうか?
答えのない問題だからこそ、考え方に正解や不正解が存在せず、自由に思いを巡らせて、自分なりの答えを探すことができます。
今回はテセウスの船をご紹介します。私のお気に入りの思考実験です。

テセウスの船

 テセウスの船は、腐った部分があれば新しい木材と取り替えられながら、長い年月にわたり大切に保存されました。テセウスの船を作った職人の技術は受け継がれ、当時の手法で、当時の設計の元、慎重に修理されてきました。
 気がつけば当時の木材はすっかり取り替えられてしまい、現在のテセウスの船のどこにも残っていません。
 ある人は言いました。
「これはもはやテセウスの船とは言えない。テセウスの船に使われた木材はどこにも残っていないからだ。【中略】」
別の人は言いました。
「いや、これはテセウスの船だ。なぜなら、テセウスの船が、テセウスの船として保管され、その目的で修理が繰り返されてきたのだ。修理されたテセウスの船を見た人は『これはテセウスの船だ』と言うだろう」
「論理的思考力を鍛える 33の思考実験」(北村 良子, 2018, p.64-65)

全く1からテセウスの船と同じような船を作ったとしたら、それはテセウスの船の複製と言われるでしょう。
しかし、少しづつ手を加えられて修理され、全く別の材料に置き換わったテセウスの船は複製と言われるでしょうか?
仮にそれを複製と呼ぶとしたら、いつからテセウスの船の複製となったのでしょうか?

考える観点としては、何を基準にして同じと言うのか?というものが挙げられます。
同じ材料を使っているからなのか?はたまた、同じ場所に所蔵されていたからなのか?
「同じ」という1つの言葉を取ってみても、様々な基準が存在します。
それは業務や日常生活でも同じことが言えます。
相手が何を考えて「同じ」と言っているのかどうか、もしかしたら自分とは違う「同じ」の基準かもしれません。

おわりに

いかがでしょうか?
今回はテセウスの船をご紹介いたしました。
他にもおすすめの思考実験がありますので、いずれまたご紹介したいと思います。

今回、引用した本は社内にありますので、気になった方は手にとってご覧になってはいかがでしょうか?