株式会社シベスピ 従業員ブログ

シベスピの社員ブログ。技術・想い・経験沢山書いていきます!

応用情報試験の勉強実践法について

お久しぶりです。最近の趣味はポイ活の大畠です。

明けましておめでとうございます。
2023年初の投稿となります。
本年もシベスピブログを何卒よろしくお願い申し上げます。
(目指せ!今月のPV2000突破!)

さて、IPAの試験結果発表がつい先日(ブログを書いているのは22/12/24)行われました。
SNSを見ると、合格/不合格を報告している方たちがいらっしゃいます。
前回の春季試験では、私も応用情報の試験を受けて同様の気持ちになっていました。
結果は午前:77.5点、午後:61点と低空飛行すれすれですが、なんとか合格しております。

弊社では基本情報技術者試験の資格取得を義務付けられていますが、それ以外は特に取る必要がありません。
受けた理由としては、私は基本情報を取るまで相当苦労をしていた(受験回数6回)ので、もしかしたらシステムエンジニアに向いていないんじゃないかと半ば腕試し的な気持ちで受けました。結果、(1回は落ちたものの)合格することができました。
なので、個人的には社内で資格に対するコンプレックスが強い人間であると自覚しております。
せっかく合格した資格なので、今回はこれから受ける方、もしくは気になっている方に向けて、私なりに実践した勉強法などを共有しようと思います。
これをすれば受かる、というよりも、自分でもできそうだな、くらいの気持ちで読んでいただけますとありがたいです。

応用情報技術者試験について

余計かとは思いますが、応用情報技術者試験IPA(https://www.ipa.go.jp/index.html)が主催している試験の1つです。
毎年、春季と秋季に2回実施されます。
毎回の受験者数や合格比率はIPAが公開しており、統計情報を見る限り、合格率は大体20%~くらいです。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験:統計情報
ちなみに、今回(令和4年度秋季)は過去最高の合格率(26.2%)だったそうです。

比率で見ると合格者は決して多くなく、基本情報での試験範囲はそのままに難しさが上がっています。
そのうえ、午後問題は記述式になっており、限られた文字数の中で説明し、要約する能力が求められます。
世間的には難しいとされる応用情報の試験ですが、一方で、基本情報より取りやすいという声も聴きます。
個人的な考えですが、それは午後問題の分野選択の広さにあると思っています。
基本情報ではセキュリティとアルゴリズム、言語問題が必須となっていますが、応用はセキュリティのみが必須で、残り4問は自由に選択ができます。
興味ある分野を突き詰めて勉強すれば得点は取れますので、モチベーションがあれば受けやすい資格なのかなと思います。

勉強時間

勉強期間は大体2か月くらいでした。
前回落ちた割にスタートが遅いですね。。。
本格的に取り組み始めたのがその時期からで、それまでは気が向いたら勉強を始めるというペースでした。
性格的に長期間のスケジュールを組めない人間だというのが分かります。。。

平日は仕事終わりに1時間~2時間、休日は土日合わせて8時間程度。
時間に換算すると、大体150時間程度かと思います。
前回は午後の試験で落ちましたので、比率としては午前4:午後6くらいの割合で勉強しました。

使用した教材

応用情報技術者試験ドットコム
応用情報技術者過去問道場|応用情報技術者試験.com
IPA試験を受ける方にはお馴染みのサイトで勉強しました。
午前問題はひたすらに過去問道場で問題を解きまくり、模擬試験での正答率が8割を超えるくらいまではやりこみました。
とにかく過去の試験問題を全て網羅しているのが大きく、午前午後合わせて全て解く勢いで取り組みました。

応用情報技術者 午後問題の重点対策
2023 応用情報技術者 午後問題の重点対策 | 小口達夫 |本 | 通販 | Amazon
午後問題はこの書籍のみを利用しました。
試験対策の本は数多くありますが、揃えたとしてもどれから手をつけたらいいのか分からなくなるので(書籍代もかかりますし)、オススメの書籍を調べた上で購入しました。
過去問道場にも午後の過去問は載っていますが解説が足りないところもあるので、その分、詳細に解説が書かれている書籍は重宝します。
ちなみに、私が使っていたのは2015年度版で、古本屋で購入したものです。
最新版を購入しなくとも、問題の出方や解き方を勉強できれば良いと思っていたので、安く済ませました。

マスタリングTCP/IP―入門編―
マスタリングTCP/IP―入門編―(第6版) | 直也, 井上, 公保, 村山, 隆史, 竹下, 透, 荒井, 幸雄, 苅田 |本 | 通販 | Amazon
午後問題でネットワークを受けるつもりでいたので、読みました。
入門編と書いてある通り、初学者でも頭に入りやすく、一冊丸まる読むことでネットワークの基礎的な部分は網羅できたと思います。(少なくとも、応用情報で期待されている範囲は網羅できると思います。)

まさるの勉強部屋
まさるの勉強部屋 - YouTube
このチャンネルには大変お世話になりました。
一単元ずつの短い動画が何本も公開されており、詳細な解説をされていて分かりやすかったです。
運営主の方がインフラ系の仕事を現役でされていることもあって、ネットワークスペシャリストCCNAの試験対策も解説もされていて興味深かったです。
午後で必須となるセキュリティの単元はこちらのチャンネルがオススメです。

選んだ分野

以下は私が受験した時の選択分野となります。
午後問題ではどの分野を選択するのかが重要ですが、大別して技術問題と文章問題に分かれると思っています。
基本的に興味のある分野を勉強して受験をすれば良いかと思いますが、やはり文章問題の方が得点を得やすいと思います。

・セキュリティ(必須)
 セキュリティ試験対策を調べると、過去の出題傾向から次回はこの分野が出る、と予測しているサイトに出会います。
 個人的にそういうサイトに従って勉強範囲を絞るのは良くないと思っているので、過去問を全て解いて答えられるようにしました。
 範囲も基本情報から大きく発展している感じはなく、基本情報で学んだ単語から踏み込んだ知識が求められる感じでした。(SSHの接続手順を答えるとか)
 また、前々回の試験のようにオフィスで業務する上で機密情報の扱い方について問われるなど変則的な問題も出てきます。
・ネットワーク
 興味がある分野でしたので受験しました。過去問を解いていた時も正答率80%に行くのは稀でしたので、選択に不安がありましたが、解けていたようでよかったです。
 上記の「マスタリング TCP/IP」を読めば知識的な部分は網羅できると思います。この時に出題された問題も通信プロトコルの階層と使用する機体の知識を問われていましたので、読んでおいて良かったと思います。
・組込みシステム開発
 世間的に得点稼ぎの問題と周知されている分野のようです。事前にその話を聞いていたので選びました。
 技術的な知識は必要なく、過去問を解いて問題傾向に慣れていればあまり苦労はないように思いました。
・プロジェクトマネジメント
 組込みに続いて得点稼ぎに選ばれやすい問題です。
 こちらも同様に技術的な知識は問われませんでしたが、私が解いた時には労働契約に関する問題が出ていたので基本情報レベルの基礎的な知識が必要でした。
・システム監査
 文章問題ですが、難しかったです。
 文章を丁寧に読み解いていけば問題ないと思いますが、問われたことに対する回答の文章や要約に苦労しました。

世間的な応用情報の評価について

最初に話したように、私は資格試験に対してコンプレックスを持っていたので、合格した時はとても嬉しかったです。
技術者としてレベルが上がったかのような気持ちでしばらくは有頂天でしたが、その後業務において役に立っていると感じたことはありません。
あくまで知識を問う試験なのでそれを活かすかは本人次第なのですが、応用情報のレベルではまだ専門的な分野にも関われないので更なるスキルアップが必要になりそうです。
SNS上では、応用情報は高度技術者試験を受ける足掛け的な存在として認識している人もいるようでした。
応用情報に受かると、今後2年間は高度技術者試験の午前1試験を免除することができるので、2023年も何かしら試験を受けてみようと思います。