こんにちは。日笠です。今回は3回目となるホログラム特集です。今回の記事でホログラム特集は最終記事となります。
「はじめて見たよ!」って人は、ぜひ前回の記事も見てみてください。
必要な映像条件
ホログラムを実現するには、前後左右の4点からの映像が必要となります。上から見ると下記のような図のように被写体を撮影いたします。もちろん、それぞれのカメラと被写体の距離は一定に保ちます。
ここで、被写体が丸型でない場合、被写体の中心点からの距離を一定にすることで、同様にホログラムを実現できます。それでは、Unityで早速作っていきましょう!
カメラの設置
前回は、被写体オブジェクト"地球"を製作しました。また、"地球"を回転させるプログラムも制作いたしました。あとは、映像を制作するのみです。
映像を制作するには、当たり前ですが、カメラが必要になります。Unityでは、カメラが標準で1つ設置されていますが、ホログラム映像を制作するには、カメラが4つ必要です。
Unityではカメラを追加で設置することが可能です。標準でついてる「Main Camera」が左側の”Hierachy”にあります。画面真ん中のScene内には、白の雲のような形をしています。試しに、”Hierachy”の「Main Camera」をクリックすると、Scene画面内の右下にCamre Previewが現れます。これが、カメラから見た時の映像ということです。
作成する映像は下記のような動画となります。
北極を外側に、南極を中心にします。これでホログラム上では、北極が上になり、南極が下になります。
カメラ設定
まずは、4台のカメラを設置する前に、1つのカメラの設定を行います。1つの設定を終了させ、コピーする方針です。
”Hierachy”の「Main Camera」をクリックしてください。次に、右側の”Inspector”で「Clear Flags」という項目があるので、これを"Solid Color"にします。
さらに、その下の項目「BackGround」があるので、こちらは真っ黒に設定しましょう。背景が黒の方が宇宙感がでます。
以上で、カメラの設定は完了です。続いて、設置をして行きます。
カメラ設置設定
それでは、カメラを4台作成します。Main Cameraをクリックしてコピー&ペーストするだけですね。左側の”Hirerchy”に4つのMain Cameraが作成されましたか。
続いてカメラの位置です。カメラの位置を変えるのは、右側の”Inspector”の「Position」と「Rotation」を変更します。それぞれ下記のように設定します。
- Main Camera
- PositionX:0, PositionY:1.5, PositionZ:-8
- RotationX:0, RotationY:0, RotationZ:0
- Main Camera(1)
- PositionX:-8, PositionY:1.5, PositionZ:0
- RotationX:0, RotationY:90, RotationZ:180
- Main Camera(2)
- PositionX:0, PositionY:1.5, PositionZ:8
- RotationX:0, RotationY:180, RotationZ:90
- Main Camera(3)
- PositionX:8, PositionY:1.5, PositionZ:0
- RotationX:0, RotationY:270, RotationZ:270
映像設定
カメラの設置が完了したので、4カメラ同時撮影を行うよう設定していきます。この設定をしないと1カメラでしか撮影されません。試しに再生ボタンを押してましょう。
はい。1カメラだけですね。では4カメラ分一気に映し出します。設定はカメラの”Inspector”にある「Viewport Rect」という項目です。これを変更することで、1画面に複数のカメラからの映像を映し出すことができます。
ViewReportとは
ViewReport設定は、画面の’どこに映すか’、’どの大きさで映すか’、を設定できます。
X,Yはカメラから撮影した動画の最左下の位置を画面のどこから始めますか。という値。
W,Hはそのカメラから撮影した動画の高さと幅はどうしますか。という値。です。
今回の場合は、下記のようにします。
高さ、幅はそれぞれ0.33の正方形とし、開始位置をそれぞれ設定しています。
- Main Camera
- ViewReportX:0.33, ViewReportY:0.66, ViewReportW:0.33, ViewReportH:0.33
- Main Camera(1)
- ViewReportX:0.33, ViewReportY:0, ViewReportW:0.33, ViewReportH:0.33
- Main Camera(2)
- ViewReportX:0.66, ViewReportY:0.33, ViewReportW:0.33, ViewReportH:0.33
- Main Camera(3)
- ViewReportX:0.33, ViewReportY:0.66, ViewReportW:0.33, ViewReportH:0.33
動画保存
さてさて、最後の工程です。映像の作成はできましたので、保存していきましょう。
Unity Recorderのインストール
Unityで録画するには、「Unity Recorder」を使います。インストール方法は下記の通りです。
Unity Recorderで録画
インストールが完了したら、Unity Recorderを起動させましょう。起動方法は下記の通りです。
- ツールバー: Window > General > Recorder > Recorder Window
すると、レコーダーが立ち上がるるので、下記を実施します。
- Add New Recorders > Movie
特に設定しなくても使えますが、保存先が初期値で嫌な場合は、変えましょう。下記のボタンから、任意の場所に変更できます。
あとは、レコードボタンを押下したら、録画が始まります。あ、再生ボタンは押しておきましょう。好きな時間を録画をできたら、もう一度、レコードボタンを押して、録画を終了します。録画を終了すると、保存先に動画が保存されます。
まとめ
以上で、ホログラムの映像制作は完了です!
ご愛読ありがとうございました。3回にわたる長文となりましたが、いかがだったでしょうか。
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