株式会社シベスピ 従業員ブログ

シベスピの社員ブログ。技術・想い・経験沢山書いていきます!

棚から牡丹餅、キャッチできますか?

最近、近隣情勢が騒がしく。
こういった時、無性に読み返したくなる本があり、その時に思ったこと、考えたことなどをつらつらと。

読んだ本など

『情と理―後藤田正晴回顧録』(講談社+α文庫  2006年)
カミソリ後藤田さんですね。
私が「危機管理」と聞いて浮かぶのは今でもこの方です。単純に考え方が好きです。
祖父が珍しく立派な政治家だ、と言っていたのもおじいちゃん子の私には強く影響していると思います。

現在にも引き継がれる様々な仕組みを構築された方でも有名ですが、個人的には「危機に際して臨機応変」がこの方の真骨頂かと思っています。
ですが、今回読み返して、また生前のインタビューなどを見返して社員のみんなへ伝えたいな、と思ったことは危機管理に関してではなく、目的をもった努力と行動の指針についてのエピソードでした。

エピソード

後藤田氏、終戦まぎわの任地は台湾で、東京にもどる時に大陸側(中国)を回るルートの飛行機を選択したそうです。
もう一方のルートの沖縄側を回った組は、沖縄戦も有り全滅だったそうです。
入ってくる情報を正しく分析して大陸側ルートを選択して無事東京にたどり着いた。
「正しい判断は、正しい情報と正しい分析の上に初めて成立する。」です。

終戦後30代の官僚時代には、上記の選択について自身の情報分析力を自画自賛しながら、
しかし東京から任地に戻る際に同時に飛び立った2機中1機が撃ち落されたことから、
「命なんて二分の一、どんなに能力が高くとも最後は運だ」と自嘲気味に吹聴していたそうです。
そんなことを聞きつけた尊敬する先輩から
「最後は運だと吹聴しているそうだが、周囲が勘違いをする。
 棚から牡丹餅が落ちてきた、まさにそのときに、ちょうど口を持ってきている。
 その状態にしておく努力が肝要だし、お前の幸運はその努力の結果だ」と。
そのことを80歳をこえられたインタビューの中でもおっしゃっておりました。

「棚から牡丹餅:思いがけない好運を得ること」それができる努力、行動。
印象深い一言だったんだと思うとともに、
こういった助言をくれる先輩に恵まれたこと、これも棚から牡丹餅なのだと感じておられる、私はそう思いました。

目的、目標の設定

では目的をもった努力、この「目的」「目標」の設定が難しいですよね。
ですが、その為にこそ我々が居るのだ、と私は思います。
以前社長もブログに書いていましたが、
「悩んだら相談」そして「相談できる上司、先輩、同僚の居る環境」の提供。
起業以来、我々が常に心がけていることでもあります。
そして、実際に提供できる環境であると自負もしています。
皆さんの部長、マネージャ、リーダーの方々に、私は全幅の信頼を置いています。
人間的にも能力的にも、なかなか居ない方々です。
迷い悩んだらまずは相談してみてください。
そして、無駄にならない努力をして、ぱっくりと口に入る牡丹餅を食べて、自慢げにその話を聞かせて欲しい、そう思って今回ブログを書きました。

私も、皆さんが迷った時、悩んだ時に指針を示せる、そんな自身でありたいと常に考え、思えること、これもまさに幸運(棚から牡丹餅)。
ありがたや~。
あと一週間で40歳。初老です。。。